Apple Watch Series 11 から Series 12 に替えても、日本ではあまり変わらない

Apple Watch Series 12 が Series 11 と確実に違うのは、5秒ごとに心拍を測る新しいセンサーと、それを使って体の調子をスコアにする「準備度」。ライブ巻き戻しなど音声の新機能は英語から始まる。画面はわずかに狭くなり、本体は2gほど重くなった。
Apple Watch Series 12 の新しいところのうち、watchOS 27 にアップデートしても Series 11 では手に入らないと分かっているのは、新しい心拍センサーと、それを使う「準備度」という機能です。音声まわりの新機能は英語から始まり、Siri の新しい AI や環境音認識の日本語対応は年内の予定とされています。日本で Series 11 を使っている人が、9月18日の発売日に替えて手に入る差は、発表を見て感じるほど大きくないと思います。
値段は Series 11 と同じ71,800円から
Series 12 は42mm のアルミニウム・GPS モデルが71,800円、46mm が80,800円、GPS+Cellular が89,800円からです。チタニウムは125,800円から、2019年の Series 5 以来に戻ってきたセラミックは159,800円からになります。
新型なのに据え置きに見えるのは、7月18日の価格改定で Series 11 が64,800円から71,800円に上がっていたからです。去年の発売時に Series 11 を買った人から見ると、同じ構成が7,000円高くなっています。Series 11 は Apple の直販から外れたので、これから同じ店で並べて比べることもできません。
| Series 11 | Series 12 | |
|---|---|---|
| 心拍を測る間隔(ふだん) | 5分ごと | 5秒ごと |
| メモリ | 2GB | 4GB |
| 屋外ワークアウト | 最大8時間 | 最大10時間 |
| 15分の充電で使える時間 | 最大8時間 | 最大12時間 |
| 重さ(42mm・GPS) | 30.3g | 32.2g |
| 表示面積(42mm) | 989mm² | 970mm² |
重さと表示面積は MacRumors の比較にあった数字です。ふだんの電池持ち(最大24時間、低電力モードで38時間)、ストレージの64GB、5G、防水・防塵は変わっていません。
Series 11 のままでは使えない準備度
準備度は、最近の運動量、バイタル、睡眠から、その日にどれだけ動けそうかを0〜10のスコアで出す機能です。スコアと一緒に、しっかり休むべきか、思い切り動いてよいかを4段階で示す助言が出ます。watchOS 27 自体は Series 11 でも動きますが、準備度は Series 12 と Ultra 4 だけです。
Apple が挙げている理由はセンサーで、Series 12 は大きく効率の良い緑色の LED に変わり、心拍を一日中5秒ごと、HRV(心拍の間隔のゆらぎ。疲れやストレスの目安に使われる)を5分ごとに測れるようになりました。Series 11 はどちらもここまで細かく測れないため、ソフトの更新では準備度を使えるようにできないとしています。
これが効くのは、HRV を見て休む日を決めているような、運動の量を自分で調整している人です。逆に、通知と Apple Pay と睡眠の記録が主な使い道なら、得るものは少なくなります。睡眠スコアは Series 11 の時点で入っていて、Series 12 だけの機能ではありません。
音声の新機能は、まず英語で
Series 12 には、Digital Crown を2回押すと直前15秒の会話を文字にして見せるライブ巻き戻し、会話を要約する Siri、サイレンやインターフォン、赤ちゃんの泣き声を知らせる環境音認識、周りで流れている曲を Shazam が自動で調べる機能が入りました。MacRumors はこのうち音声の機能を Series 12 限定としています。
ただ、PC Watch によると、日本語対応が年内と示されているのは Siri の新しい AI と環境音認識だけで、ほかの音声機能は英語のベータ版としての提供です。耳が聞こえにくい人にとって環境音認識は替える理由になりますが、日本語で使えるようになるのを待ってから決めても遅くありません。Siri の新しい AI については、MacRumors が Series 11 にも来ると書いています。
電池の持ちで変わったところ、変わらないところ
伸びたのは屋外ワークアウトの8時間→10時間と、15分の充電で使える時間の8時間→12時間です。朝の身支度のあいだに充電して一日もたせている人には、充電の伸びのほうが効くと思います。一方で、ふだんの使い方での最大24時間は Series 11 と同じなので、毎晩充電している生活はそのまま続きます。
ワークアウトの10時間が効くのは、GPS をつけたまま山を歩くような長い運動をする人です。フルマラソンを4〜5時間で走る人なら、Series 11 の8時間でも足りています。
少し重く、画面は少しだけ狭い
MacRumors の比較では、42mm は30.3g から32.2g に、46mm は37.8g から39.5g に重くなりました。表示面積は42mm が989mm² から970mm² へ、46mm が1,220mm² から1,196mm² へと、わずかに小さくなっています。アルミニウムモデルのガラスは Ceramic Shield 2 になり、Apple は Series 11 より60%割れにくいとしています。
2g の差は数字としては小さいですが、寝るときも着けている人は気にするかもしれません。画面の差は、並べて見比べないと分からない程度だと思います。
替える前に見ておくこと
私なら、Series 11 を使っていて、iPhone のヘルスケアで HRV やバイタルを一度も開いたことがないなら、今年は替えません。準備度で毎朝の過ごし方が変わるのは、ふだんから自分の数字を見ている人だけだと思うからです。
見ている人や、環境音認識を待っていた人、セラミックのケースが欲しい人は、先に Apple Trade In で Series 11 の下取り額を確かめておくと差額が分かります。下取り額は Apple のページには載っておらず、パートナー会社のサイトで見積もりを取る形です。音声の機能が目当ての人は、ライブ巻き戻しや Siri 要約の日本語対応の時期がまだ分かっていないので、急いで替える理由にはならないと思います。
出典
- Apple Watch Series 12 - Apple(日本)
- Apple、Apple Watch Series 11を発表 - Apple(日本)
- Apple Trade In - Apple(日本)
- Apple Watch Series 12発表。最高精度の心拍センサー搭載、環境音認識も - PC Watch
- Apple Watchも全モデル値上げ Series 11が71,800円に - こぼねみ
- Apple Watch Series 11 vs. Series 12 Buyer's Guide - MacRumors
- Why Apple Watch Series 11 and Ultra 3 miss out on Readiness - Gadgets & Wearables
- サムネイル写真: Photo by cottonbro studio on Pexels